2021.11.11

住む人に開放的な暮らしと、美しい街並みを作る外観デザイン

住む人に開放的な暮らしと、美しい街並みを作る外観デザイン

外観は車で通り過ぎる人や家を訪れる人がその家を目にする、いわば第一印象を与える大事なポイントです。素敵な外観を持つ家を見ると、どんな暮らしをしているのかな、中を見てみたいなと思いますし、その家の前を車で通る時などに嬉しく感じることもあります。また、カッコいいデザインの家はどうしても注目を集めるものですが、住む人にとっては遠慮のない視線はなるべくカットしたいという思いもあるでしょう。今回はデザイン性も高く、プライバシーの確保も出来る外観という観点で実例を見ていきましょう。

1.デザインの力で、カーテンのない開放的な暮らしが実現

1.デザインの力で、カーテンのない開放的な暮らしが実現

近くに幹線道路が通るという敷地条件でありながら、奥行きのあるインナーバルコニーと腰壁を設けることで、2階のリビングやダイニング空間まで外部の視線にさらされることがありません。また、1階の窓も白い塀があり、外からは中が見えない作りになっているので、家のどこにいてもカーテンの必要がない開放感のある空間が出来ました。また奥行のあるインナーバルコニーはその居住性もとても高く、天候に左右されることなくバーベキューなどのアウトドアライフを楽しむことが出来ます。シャープな片流れ屋根にダークグレーのシックな外観に、家の下部には白を持ってくることでシンボルツリーと相まって爽やかさも演出されています。

2.敷地に対して斜めに配置することにより、ダイレクトな視線をカットする

2.敷地に対して斜めに配置することにより、ダイレクトな視線をカットする

家を建てる時にはその土地の条件をよく読み取ることが重要になってきます。光や風が一日を通して、また一年を通してどのように入ってくるのかによって、最適な開口部や壁の位置が決まってくるのです。さらに前面道路がどの方角なのか、周囲に家はどのぐらいの距離感で建っているのかなどの条件により、どのくらい外部に対してオープンな外観にするのか等も考えなければいけません。こちらのお宅も敷地に対して斜めに配置することで、周囲からのダイレクトな視線をカットしつつ自然光を家の中に取り込むことが出来、明るい空間を作ることに成功しました。

3.インナーバルコニーは壁の高さを調節して開放感とプライバシーを確保

カウンターキッチンとダイニングキッチンのすぐそばに、大きな履き出し窓とバルコニーが設置されているこちらの事例。明るい空間で気持ちよく家族の団欒が出来そうな開放感たっぷりの空間が広がっています。そのバルコニーには2階のバルコニーの壁と一体になった壁が立ち上がっていて大開口ながらプライバシーはきちんと確保されています。また、壁の一部に開口部を設けることで、閉じ過ぎないバルコニー空間に仕上がっているので明るさはきちんとキープ出来ているのも大事なポイントです。白い壁と、バルコニーの壁の濃いグレーのコントラストが外観デザインを引き締めています。

外観は、特にデザインだけに目が行きがちですが内部空間から大きな影響を受ける要素も多くあります。内部空間をデザインしながら、敷地の条件を良く読み、住む人が快適に気持ちよく過ごせつつも、デザイン性を上げていくという事がポイントになって行くのではないでしょうか。敷地に余裕がある場合は、外構や駐車スペース等も一体でデザインすることで統一感のある外観スタイルが完成するでしょう。