Nishio Column

もっと、ずっと、暮らしに笑顔を

Vol.13


回遊性のある間取りで、
広々としたLDKを実現しよう!

 

初めての家づくり。あれも欲しい! これも捨てがたい! と希望するイメージは無限に広がります。楽しい時間ではありますが、実際には限られた空間に希望を沿わせていかなければいけないというのもまた現実です。そんな中でも、間取りや設計手法によって、より広く感じる空間を作ることも可能だという事を皆さんご存知でしたでしょうか。

 

その一つに、「回遊動線」という手法があります。家の中に行き止まりを作らないことで、家の中を歩き続けることが出来ると、視覚的にも感覚的にも圧迫感なく広がりを感じることが出来るのです。今回はそんな「回遊動線」を使った事例をご紹介しましょう。

 

1.回遊性のあるアイランドキッチンはマルチアクセスで広々空間

リビングと一体になったアイランド型のキッチンは、リビングのインテリアに合わせてシックで大人の雰囲気になっています。キッチンが置き家具のように存在感を発揮してこの空間のイメージにピッタリですね。

リビングと繋がったキッチンは特に来客時にも便利な作りです。お客さんとの位置が近いので料理を作りながらも会話が出来ますし、アイランド型で回遊できることでお客さんもキッチン側に回りやすく、コミュニケーションを取りやすい形と言えます。

 

2.ダイニングとリビングをぐるっと回れる回遊型キッチン

こちらは、キッチンを中心として、リビングとダイニングが90度の方向にふり分けて配置されている例です。キッチンがカウンター形式でありながらもアイランド配置になっているので、リビングへもダイニングへも行き止まりなくアクセスできます。

空間に行き止まりがなく、歩き続けることが出来るのでストレスもなく感覚的に空間の広がりを感じます。また、キッチンがアイランド配置でありながらも、カウンター形式になっていることで、リビング側から生活感を隠すことも出来ています。

 

3.表にも裏にもつながる回遊動線のキッチン

奥行きのあるカウンターを持つキッチンは、リビングや吹抜けを通して上階までも見通せる作りになっています。また前面には大きな開口とウッドデッキがあるので、天気のいい日にはキッチンで作ったものをウッドデッキへ運んで食事を楽しむことも手間なく出来そうです。

また、キッチン奥では勝手口や裏動線へも繋がっていて、ストレスなく家事を行う事が出来る作りになっています。前面だけでなく、裏口からも採光が取れることでさらに明るいキッチンになっているのも回遊動線のメリットと言えるでしょう。

 

今回はキッチン周りを中心に回遊できる事例をご紹介しました。回遊できることで行き止まりをなくし、どこからでもアクセスできるという事は、広さを感じる空間作りに効果的と言えそうですね。また、キッチンはどうしてもお母さんが一人で仕切ってしまいがちですが、こういう回遊動線にすることで家族が使いやすいキッチンになるというメリットもありそうですね。

Vol.13

回遊性のある間取りで、
広々としたLDKを実現しよう!


一級建築士西尾 猛裕

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